隠れたリスクがいっぱい。相続した不動産を空き家にしておく危険性 | 大阪で相続の相談なら相続カフェ

隠れたリスクがいっぱい。相続した不動産を空き家にしておく危険性

最近はテレビやネットなどで耳にする事が多い「空き家問題」。

 

増え続ける住宅とは裏腹に日本の人口は減少傾向を辿る一方となり、不動産業者の間ではもう何年も前から住宅の供給過多が叫ばれています。

 

空き家になってしまっている不動産の中でも特に多いのが相続によって取得した住宅なのはご存知の方も多いと思います。
独立して実家を出れば皆賃貸住宅に住んだり、結婚してマイホームを購入したり、とそれぞれに住居を確保します。
ご両親が高齢化し、いずれ実家に住む人が居なくなれば実家は当然空き家となります。
現在の住まいと実家が近所であれば引っ越して実家を継ぐ事も可能ですが地方から上京している方は仕事や学校の関係上なかなかそうもいきません。

 

ご家族が反対する場合もあるでしょう。

 

住居としては使わない、賃貸として貸すにはガタが来ている、かと言ってキレイにリフォームするには多額の費用がかかる、そんな状況から結局処分する事も無く空き家として何年も放置されてしまう不動産が非常に多いのです。
もう何年も人の出入りが無く、扉も壊れ、ゴミが散乱している……そんな空き家を見かける事も珍しくないでしょう。

 

ですがこう言った空き家、そのまま放置しておくのは大変危険なんです。
空き家と言うのは実は様々な事件の温床とも言われています。

 

では空き家には一体、どんな危険性があるのか見ていきましょう。

 

 

●不審者(動物)の侵入

 

 

ホームレスなどは長時間居てもお金がかからず、誰にも怒られない場所を求めています。
そんな彼らにとって人の出入りが無い空き家は格好場所になりえます。

 

・お金がかからない
・人が来ないから誰にも怒られない
・寒さをしのげる
以上の点からこの上ない好条件となってしまう訳です。

 

また動物が住み着いてしまう等もよくある事例ですね。

 

 

●火事が起きやすい

 

現在、空き家として放置されている建物の多くは木造です。

 

また空き家になっているとゴミの不法投棄がされ易く敷地内にどこからか運び込まれた粗大ゴミが散乱している事も多々あります。

 

そう言った場所はちょっとの火気でたちまち燃えてしまい、火事になり易いのです。
通りがかりの人が火の付いたタバコをポイ捨てしただけで一気に燃え上がるでしょう。
冬場の空気が乾燥している時期なら尚更です。
枯葉や粗大ゴミ、古くなった建物が燃えればそれこそ大火事になりますが周りに延焼した場合、その建物の所有者に責任があるので要注意です。

 

そこに住んでいない、火元は自分の責任じゃない、と言っても関係なく火事の責任は全て所有者となってしまいます。

 

これは空き家を放置しておく危険性として代表的なものですので空き家を所有している方は、売却する、または建物を解体する等ぜひ対策を取ってください。

 

 

●住んでいなくても税金はかかる

 

 

当然の事ですが、不動産を所有していれば固定資産税がかかります。

 

これは住んでいる、いない関係なく所有していれば誰しも納税義務があるのです。

 

でも考えてみてください。

 

今や誰も住んでいなくただ古くなった建物とゴミが散乱しているだけの場所にお金を払う事に何か意味を見出せますか。
不動産にはお金を生むもの、お金がかかるものがありますが空き家は間違いなく後者です。

 

今は使用していなくてもいずれは住む予定がある、将来的に譲りたい人がいる、など先々の予定があるならば税金を払いながら所有するのもアリですが何の役にも立たないのであれば税金を払うだけムダになってしまいます。

 

それならばいっその事売却してしまうのも1つの手です。
ただアテも無く税金を払い続けるのは避けたほうが良いでしょう。

 

 

●迷惑な「特定空き家」は固定資産税が高額になる。

 

 

治安や放火リスク、外観上の問題から空き家は当人のみの問題ではありません。

 

地区や自治体にとってもやっかいな問題なのです。

 

そこで平成27年2月に告示された空き家等対策の推進に関する特別措置法(空家対策特措法)によって、自治体が迷惑な空き家を特定空き家と指定し、一定期間内に建物を保全しなければ更地と同様に固定資産税額が高くなるペナルティが課せられるようになりました。

 

この法律では空き家とは1年間使用されていないことと定義されています。

 

どのレベルから迷惑な空き家=特定空き家と認定されるかは自治体の判断なので、今後の運用を見るしかありません。

 

 

●古い建物は倒壊する

 

 

積もった雪の重みで建物が倒壊、なんて言うニュース、冬になるとよくありますよね。
雪国では毎年起こっている事故です。

 

また雪が降らない地方でも台風の影響で屋根が飛ばされてしまったり強風で窓ガラスが割れてしまうなど聞いた事があります。

 

空き家となっている建物は大方手入れされていないものが殆どです。
外れた窓枠がそのままになっていたり、外灯が取れかけてぶらさがっていたり……こう言った建物は大変危険です。

 

強風で飛ばされた瓦がご近所の窓ガラスを割ってしまったらどうでしょう。
物損で済めばまだマシな方でそれによってケガをしたり小さなお子様なら命に関わる危険性だってあるのです。

 

空き家になっている所で所有者が定期的に建物を見に行っているケースはほんの一握りでしょう。
大概の場合は何年も放置です。
ですが、空き家を放置していると言うのは常にこう言った危険を伴っていると自覚する事が大切です。
これはごく一部の方に起こる事ではなく空き家を所有している方なら誰でも起こり得る事故なのです。
最近では何年も放置されている空き家のうち、危険性の高い建物に関しては行政の判断で取り壊しができると言う法律が出来ています。
命には代えられない、と言ったところでしょうか。

 

神奈川県内でも既に何件かの取り壊しが実施されています。

 

人様の所有物を行政の判断で取り壊すとは中々画期的な動きかと思いますが空き家を放置すると言うのはそれ程の危険性を伴う、と言うのが認知されて来ているようです。
不動産を相続すると言う事はご自身の意思とは違う所で不動産を所有する事でありそれ相応の負担や手間がかかります。慣れない書類や手続きに頭が痛くなるでしょう。

 

売却するには手間がかかる、手入れをするにはお金がかかる、となれば結局手付かずのまま何年も放置してしまう心情はお察しします。
相続人が複数いる場合はそれぞれの意向が合わず解決の糸口を見失いそうになる事もあります。

 

しかし空き家を放置する事はここに挙げたようにデメリットや危険性はたくさんありますがメリットと言えるものは何一つありません。
火事になってしまったりけが人が出てしまった後に早く処分しておけば、と後悔しても遅いのです。

 

一時的に手間になってしまっても処分するのか、手入れをして保有するのか、はたまた解体して更地にするのか、プロのアドバイスを聞きながら早い段階で適切な判断をする事をお勧めします。

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